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2020年度、つまり現中学3年生より大きく制度が変わる大学入試。しかし、変革直前のタイミングで受験を迎える現在の高校生たちは、いままでの受験常識に基いて勉強しているだけでよいのでしょうか。
そもそも高大接続システム改革や学習指導要領が大きく変わる背景には、強いリーダーシップを発揮して日本が抱える膨大な課題を解決できる「真の学力」を身につけた人材を育成しようとする国の姿勢があります。しかし、こうした力が中学3年生以下の子供には必要で、今の高校生には不要だなんてことがあるはずがありません。実際、国は2020年度型の選抜方法を可能な限り導入するよう大学側に強く働きかけており、すでに半数以上の国立大学や私立大学がそれに応じて自学の入試を変え始めています。つまり大学入試は2020年度から一気に変わるのではなく、2020年度の本格施行を目指し、すでに変革が始まっているのです。

それに伴い、国が目指す方向に合わせてそういった改革を積極的に推し進める大学と、それに遅れをとってしまっている大学とで「二極化」あるいは「格差」というべきものが顕在化してきています。
例えば国立大学においては、指定国立大学法人の誕生をはじめミッション別の大学再編成が推進され、また私立大学でも、大学全入時代と言われ半数ちかくの私立大学が定員割れを起こしている一方で、都市圏の有力私立大学は軒並み志願者数を大きく増やし、競争が激化している現実をみれば、それが実感できるでしょう。

「真の学力」育成にはどんな準備が必要か?

さて、変わり始めている大学入試に今の高校生が対応するには、どのような準備が必要なのでしょうか。(表参照)
まず国語・数学については、難度の高い記述問題に適応できる学習が必要です。確かに現行のセンター試験に記述問題は含まれませんが、しかし「条件が複雑化し多段階化した設問設定」「情報量過剰な資料の問題」「自然現象や生活に直結する事象を論理的に解釈する問題」といった傾向はマークシート型でも出題可能です。ましてや、そもそも記述問題が大幅に取り入れられている国公立大学の個別試験などにおいては、そういった傾向に作問をシフトさせることは容易でしょう。また、すでに英語は民間資格試験の採用で事実上の前倒し受験が可能になっています。大学側が求める民間資格を事前取得しておけば、入試本番では英語試験が免除されるケースすら一般化しています。ですから、英語民間資格をできるだけ早期に取得しておくことは、志望大学合格に向けて絶大なアドバンテージとなるのです。

いまの高校生に伝えたいこと

このように、大学入試のレベルが実質的に高くなっていることの背景には、これからの日本、ひいては世界を牽引していけるリーダー、すなわち非常に高い素養・能力を持つ人材を選び抜いて育成していこうという国の強い意図が感じられます。そこで教育変革期に生きるいまの高校生たちに伝えたいのは、2020年度型入試で求められる「真の学力」像に焦点を合わせて努力をしてほしいということです。変革しつつある現実を正しく見据え、そのうえで目の前の課題に全力で取り組んでください。それが、先行き不透明で複雑なこの時代を生き抜く最も大切な心構えだと私は信じます。

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